父 小林恭二

7月30日読了
★★★★☆
今まで読んでいた電話男 (ハルキ文庫)ゼウスガーデン衰亡史といった作品のイメージの延長線上で読みはじめたら、思いの外地味だし、テンポがゆっくりで、最初はちょっと戸惑いました。読み進めて行くうちに、中盤位からぐいぐい引き込まれて行きました。
実際の父がモデルということで、肩に変な力が入っているし、対象(父)との距離感がつかめていなかったりと、小林恭二らしからぬ感じもしたのですが、とはいうものの、丁寧に丁寧に父を語る姿勢には深い感銘を受けました。私自身も振り返って考えることだらけです。